2004年8月26日(木)。
開場以来なにかと忙しくずーっと行く事が出来なかった「浜名湖花博」ですが、念願かなってやっと行くことが出来ました。
実は、9月の末まで待てば会社の研修旅行で来る予定にはなっているのですが、1回では見切る事が出来ないと、すでに行ってきている人から聞いていましたし、秋には秋の草花があるので、ぜひ見ておきたかったのです。

開場時間の9:30に間に合うようにと早起きして高速道路をひた走り、なんとか5分前には「庄内駐車場」へ。駐車場まではICを降りてから、これでもかというほど「案内板」が立ててあるのでとても良く分りました。
直接乗用車で会場前には止めれないのでここから巡回バスに乗り換えます。こちらの駐車場からは5分ほどで会場に着けるため早いのですが、「雄踏駐車場」にくらべて道路が整備していないため結構ゆれます。短時間でも酔い安い人は「雄踏」の方へどうぞ。

この日は絶好の曇り空で(曇りの方が写真が影が出来ませんし、なにより涼しいので)平日とあってかやや人は少なめででしたが、混雑する時なら9:00には駐車場に着いていたほうが良いかもしれませんね。

ゲートくぐって左側
「草月流」によるタケのオブジェ「花の丘」。約850本の竹を組んで作られた全長20mのトンネルです。記念撮影にも、おすすめポイント。
Thunbergia erecta
キツネノマゴ科 (造館前コンテナ) 熱帯西アフリカ原産の小低木。
別名 コダチヤハズカズラ
当園でもしばらく栽培した事がありますが、生育旺盛で冬も5〜10℃くらいで越冬しました

Podranea ricasoliana
ポドラネア リカソリアナ
別名 ピンクノウゼンカズラ
南アフリカ原産



「水の園」に入ってすぐのところに「いろどりクルーズ」という遊覧船があります。船からみる景色もまた違って楽しいのですが、なにより「緑の里」まで15分で行けるので、着いたら真っ先にコレに乗って一番奥から下りながら見てくると混雑を避けられます。


印象派を代表する画家 クロード・モネがフランス・ジヴェルニーにつくった庭と家を再現してあります。
花博の中でも有数の観光ポイントとなっています。


リンゴは海外では公園樹にも良く使われます。

モネの庭の有名なフォーカルポイント「バラのアーチ」残念ながら今回はバラは見られませんでしたが、写真でしか見ることの出来なかった空間がここにあるかと思うと感動です。

この太鼓橋はモネが日本の浮世絵からヒントを得てつくったといわれいる物を、モネ財団の協力をへて忠実に再現されているそうです。
池の周りの植物達とその姿が映る水面が美しい光と影を表現しています。

 

最初に一番奥まで行ってから散策しながら降りてくると、ほぼモネの庭周辺を見終わった頃にはお昼近くになります。(ゆっくりペースで)
今回はお弁当を持っていってここで食べました。パーゴラの上に「よしず」をかけてありますが、風通しが良く座るスペースもあるのでお勧めです。



文字通り沢山の花々や木々・穀物に至るまで様々な植物が集められている空間です。その数なんと約5000品種50万株だそうで、 植物の名称や原産地などの情報も、プレートなどで表示してくれているので、とても見やすくなっています。
          かなり広く、時間の
          あるうちに回る方が
          いいと思います。

行方の路〜水面の庭


Ruellia
リュエリア
キツネノマゴ科  1・2・多年草
百華園出口付近。
熱帯地方原産。暖地では日当たりの良い場所で越冬するそうです。
植え場所からして、日向からやや日陰まで利用できそうです。
Gossypium
アカバワタ
アオイ科
綿の木ですから、この実もしばらくすればはじけて綿が飛び出してくるのでしょう。次回くる時には見れるでしょうか?
Bougainvillea‘Mary Palmer’
ブーゲンビレア
        ‘メリーパーマー’
イカダカズラ属
オシロイバナ科
当園で栽培しているメリーパーマーは国内で流通している名称で、実際には葉に斑のないこの種が正式な品種です。
実物を見るのは初めてでした。

ジェラシック・ツリー
1億5千万年前の恐竜がいた時代「ジュラ紀」に生息していた種に属し、野生の原木では100本しかない希少な植物。
葉がシダに似ていますが、裸子植物?なのでしょうか。
たしか、原始的な裸子植物にくらべ進化した被子植物が増え、草食恐竜がそれらの植物を消化する事が出来なかった事も恐竜絶滅の要因なんてことを読んだことがありますが。
でも、こうしてみると現代の植物の方が柔らかそうで美味しいのではと思ってしまうのですが・・・。

世界三代庭園樹
左から
コウヤマキ チリマツ ヒマラヤスギ
チリマツは葉先が鋭くとがっており、猿も困惑するといういみから「モンキーパズル」と呼ばれているそうです。
日本びいきをするわけではありませんが、この中ではコウヤマキが一番美しいと私は思いました。

 

Nymphaea Tropical Group
ペンシルバニアブルー(手前)
スイレン科熱帯に自生するスイレン。日当たりのよい所で水温が20℃以上あれば、開花をする性質があるため、屋外では6〜9月頃まで花が見られます。
日本の睡蓮とは違い、花首が水面から突き出ているのが特徴です。

Curcuma
クルクマ
ショウガ科
熱帯アジア原産の多年草。良く知られているのは「ウコン」です。 少し栽培した事がありますが、乾燥したところに自生する植物なのであまり葉や花にお水を直接かけては良くないようです。
球根の発芽は発砲スチロールなどの箱でピートモスに球根を埋めて、少し湿り気を保ちながら暖めると上手く発芽します。栄養を貯蔵する球根タンクと茎を切り離してしまわないように注意。


珠の園〜千草の園


Canna
カンナ
カンナ科 球根植物
この植物は確かに暑さに強いですね。そして以外に寒さにも強く、冬に枯れてしまっても球根で越して夏になるといつの間にか大きくなって花を咲かせます。このぐらいのサイズのままでいてくれる品種だと扱いやすいですね。
Pennisetum setaceum
ペニセツム セタケウム
イネ科 1・2・多年草
アフリカ原産の多年草。葉と穂の色が淡い紅色で、穂の長さも40cm以上ありますので、広いお庭なら合うかもしれませんね。

Otacanthus caeruleus
ゴマノハグサ科 1・2・多年草
ブルーキャッツアイとも呼ばれます。猫の目のような花が咲きます。葉を触るとべたべたしているのと、開花期がいまひとつはっきりしていないので、ちょっと苦手です。


 
Victoria cruziana
パラグアイオニバス
スイレン科
葉の上で野鳥のバンが卵を抱いていました。
葉の裏側にある葉脈が浮き輪の役目をするオニバスですが、葉の傷みが激しいため、現在浮き輪の役目をしているのは発砲スチロールのようです。

気になった植物達
Emilia coccinea
エリミアコッキネア
キク科
インド原産の一年草
和名はベニニガナで、エフデギクなどども呼ばれます。初夏から10月ごろまで花を咲かせ、こぼれ種でもよく増えます。
Euphorbia heterophylla
ショウジョウソウ‘ヨコイズホワイト’  トウダイグサ科
ブラジル原産、葉はバイオリンの形に似ています。花に近い葉の基部が朱赤に変化し花に見えます。
モネの庭にありましたし、そこかしこに咲いておりましたが、名前は分りませんでした。
花は結構大きいのですが下を向いて咲いている姿が可愛らしく見えたので。


蔓の園

 
つる性植物を集めて植栽してある庭です。都市緑化植物園などでは時々見かけられる提案ですが、テーマパークでこれだけ明確に表現してあるのは珍しいと思います。
左からツンベルギア、マンデビラ、アラマンダで、この他にもアサガオ、グロリオサなどが植栽してありました。植物はそれほど珍しい物ではありませんが、実はこのように長く伸ばした素材を集める事が意外と難しく、運営者側の努力などもうかがい知る事が出来ます。


果の庭〜厨の庭

実のなる植物や古くから私達の生活に関わってきた植物を集めた庭です。かなり沢山の種類が集めてありましたが、木の姿や実の付き方などを鑑賞する以外に、もっとその植物の掘り下げた情報が表示してくれてあると良かったと思います。

イネ、ムギ、アワ、ヒエ、キビが展示してありました。外国の方から見ると、イネが収穫時期に一面の黄金色に染まる田園風景は大変目に美しく映るそうで、大切にすべき景観だと言われます。 粟の穂です。
実際に穂が垂れている姿は始めてみました。


竹笹の庭〜色葉の庭〜南風の庭


竹笹の庭。
タケ・ササ類は古くから食用や建築材料、家具などにアジアを中心に広く利用されてきました。たしか、近年まで中国のビル建設にすべてタケの足場を使って立てる技術がありましたが、組み方一つでそんなにも丈夫に出来るものなのですね。
Ricinus communis
ヒマ‘ワセミズマ’ トウダイグサ科
北アメリカ
下剤としても利用されてきた「ひまし油」はヒマの種から採れました。低温でもかたまりにくい事から飛行機の潤滑油としても利用されています。
Erythrina crista-galli
アメリカデイゴ
マメ科 高木・低木
ブラジル原産。
赤い穂が枝先につきます。暖地では越冬します。

Russelia equisetiformis
ゴマノハグサ科
1・2・多年草
メキシコ原産。
会場での試験植栽で、冬を越すことのできた亜熱帯植物で、春から秋まで長期間開花します。爆竹のような形をした赤い花を多数つけるため、バクチクソウとも呼ばれます。まれに白花があります。挿し木や株分けで増やすことができます。


花帯の庭

多肉植物を敷き詰めて色彩と線を見事に表現されています。良く見ると一つ一つが極めて小さなポットに植えられている物を敷き詰めてあるのが分ります。コレだと万が一傷んだ部分が出来てもそこだけ簡単に取替えがききますよね。 百華園を見下ろす高台から撮影。

水辺があり人工の滝がつくられているので、水の音が気持ちいいです。腰をおろすポイントがありますので、皆さん休憩や御弁当など休息されていました。


草花の園〜羊歯の径

Pilosella aurantiaca
コウリンタンポポ
キク科 1・2・多年草 ヨーロッパから西アジアにかけて広く分布。赤花タンポポともよばれています。
Zephyranthes
ゼフィランサス
ヒガンバナ科 球根植物
ピンクのかわいらしい花をつけるヒガンバナ科の小球根で、庭の縁などで十分育ちます。雨が降った後に良く花を咲かせるので、レインリリーと呼ばれる事もあります

90種類ものシダの仲間が植栽されているそうです。
細かい霧(ミスト)がでるようにしてあるので、暑い中でもシダ達がみずみずしく保たれています。 赤塚植物園の特別な水が使われているようです。


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